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書評 『変身』 フランツ・カフカ

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ある日、毒虫に変身する主人公グレゴール・ザムザ。現実世界ではありえないことですが、物語の中で周囲の人間は誰も異常なことと思わずに、虫になった家族をめぐったやり取りが展開されていきます。主人公が虫になった明確な理由は最後まで説明されません。
気づいたら虫になって、家族に色々と面倒を看られ、結局は死んでしまい、最後に家族は厄介なものから解放された安堵感を醸し出しています。

この小説を最初に読んだのは大学生の頃です。
その当時私は、フロイトの精神分析学や哲学の実存主義などを読み漁っていて、シュールレアリズムや異常なもの、狂気、異端、マイノリティといったものに一種の憧憬を持っていました。
そんな環境で読んだ『変身』は、今までに読んだことがない不思議な作品であり、なんだかよく分からないけど自分の中では畏敬の念を感じる聖なる小説という位置づけでした。

今回、このブログで紹介するにあたり、30年ぶりに読み返しました。
「・・・これは、コントか?コントだな。」

どう読んでも、お笑い芸人が披露するコントにしか読めません。
ゴキブリの着ぐるみを被るピース又吉、父親役のモンスターエンジン西森、母親役の渡辺直美、妹役の大島麻衣、会社の上司ピース綾部。
ありえない設定でも、登場人物たちにはそれがふつうの事として話が進行していき、それがシュールな笑いを誘います。台本の変更なしでも十分行ける感じです。

もうひとつ気づいたことがありました。
『虫に変身』というのを『仕事に疲れて鬱病を患いヒッキーになったサラリーマン』とすると、そっくりそのまま現代社会に通用するということです。
ある日突然、出社拒否をして部屋に閉じこもった青年。家族はそのことによる世間への対応に大変な思いをします。結婚適齢期の妹もそんな兄貴がいたんじゃ嫁にも行けません。
結局、青年は亡くなり、家族は以前の日常を取り戻し、妹の結婚や今後の明るい未来が見えてくるという結末です。

この作品が100年ほど前のヨーロッパで書かれたものということを考えると、ある意味時代を予見した革新的な小説なのかもしれません。
なんてね。
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  1. 2011/08/08(月) 12:26:00|
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Author:山女ひろし
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