がやがや2

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書評 『同姓同名逆人生』 かんべむさし

20.jpgある日、銀行で知り合った同姓同名の二人の若い男性。
一人は塗料関係の問屋の常務で、もう一人は印刷会社の営業マンです。
この日以来、友人となった二人でしたが、常務の彼は専務一派の乗っ取り工作で平取、部長、課長、係長と、どんどん降格させられていくのに対し、印刷営業マンの彼は、社長の娘との交際を認めてもらうために奮闘し、どんどん昇格していきます。
そんな同姓同名の二人の正反対の人生を、面白おかしく綴ったハッピーエンドな物語です。

私がこの本を読んだのは24年ほど前、就職してから2~3年経ってからのことです。
自分が主人公と同じ歳で、同じ業種の同じ営業マンということもあって、読むと業界内部の実情を肌で感じることができて、まるで自分のことのように一気に楽しく読み終えた記憶があります。
初校、色校、納期に納品。工務との納期調整に顧客からの一部訂正の電話。代理店への企画提案。ハイデルベルク・スピードマスター。
業界用語のオンパレードです。
私が勤めていた会社では、当時の世界最新鋭印刷機ハイデルベルク・スピードマスター102Vを導入したばかりだったので、作品の中でこれと同じ印刷機の導入を検討しているという記述に胸踊らせ、既に導入している自分の会社を自慢に思ったりしていました。

しかし今回、再読してみると以前とは違う面白さがこみ上げてきます。
この作品で主人公たちは、東京都内の様々な場所に足を運びます。
浅草、銀座、内神田、上野、アメ横、御徒町、三ノ輪、町屋、北千住、早稲田、慶應、東京大学、麻布、青山、戦艦三笠。
私は昨年まで4年間東京勤務だったので、地理的な感覚とその場所の情景が具体的に鮮明に浮かんでくるのです。

それと、ちょっと驚いたのが戦艦三笠です。
私は昨年、一度行ってみたい所巡りの旅をしたのですが、そのうちの一つが横須賀の記念艦「三笠」でした。
再読するまでこの本の細かい内容はすっかり忘れていたのですが、昔からなぜか「三笠」を見たいと思っていたのは、これがずっと記憶の片隅に残っていたからなのかもしれません。
これもまさに、過去に読んだ本と自分の足跡のオーバーラップですね。

昔読んだ本を読み返すと、まるでタイムマシンで過去の自分を訪ねていくような、そんな気分にさせられます。


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テーマ:読んだ本の感想等 - ジャンル:小説・文学

  1. 2011/09/13(火) 18:11:33|
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山女ひろし

Author:山女ひろし
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