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書評 『日本人には二種類いる』 岩村暢子

20150406.jpg私は本屋さんが大好きで、一度書店に入ってしまうと全く時間の感覚がなくなってしまって、気が付いたら4~5時間たっていたということがザラにあります。
学生の時には、当時札幌の街中のエイトビルに入っていた旭屋書店に毎日入り浸っていて、こんな新刊本が入ったのかとか、この本売れたのかとか、本の微妙な変化をすべて把握していたのでした。
気に入った本があると全ての所持金を使ってしまうので、電車賃が無くなり、よく歩いて帰ったものです。
現在はそんな状態になることはないのですが、書店を見つけるとついつい入ってしまうのは、今でも変わらない習性なのかもしれません。
そんな感じで、特に目的の書物があるわけでもなく、あてもなく書店で本を物色していた時に目に留まったのが本書です。

本書は、サブタイトルに『1960年の断層』とあるとおり、1959年までに生まれた人と、1960年以降生まれた人との間に大きなタイプの違いがあることを、長年生活調査の仕事に携わってきた経験から導き出しています。
1960年生まれの人は歴史的に数奇な運命を担っているかのようで、彼らが赤ちゃん時代には、児童福祉法の改正や3歳児健康診査の開始、児童扶養手当法の公布など、社会制度が変わり、幼稚園時代には、幼稚園教育要領が改正され、小学生や中学生の時は教育カリキュラムが変わり、中学卒業の頃には中卒者の集団就職制度が終焉を迎え、彼らが大学入試の時には共通一次試験がはじまり、そのために高校教育のカリキュラムも変わるという変化を遂げています。
教育だけに限らず、家庭環境の変化、テレビをはじめとする情報メディアとコンテンツの変化、食生活の変化、男女同権に対する意識の変化など、60年生まれを取り巻く環境は常に、その前に生まれた人たちとの流れを切り離すように変化し続けてきたように思われます。

そんな感じで本書は、日本近代の状況を、社会制度、サブカルチャー、大衆文化、習俗習慣など、あらゆる方面から分析した日本近代史となっていて、社会のパラダイムの変化が見てとれるように思われます。

新型の日本人は今年で55歳。
あと5年もたてば、旧型の日本人は社会の第一戦から退くのですが、この先、年金制度や社会保障制度も、新型日本人が該当する年に大きな変化がやってくるのでしょうか。

ちなみに、私の兄は59年生まれの旧型で、私は62年生まれの新型になります。
確かに、小中学校の教育内容は兄と私では結構違っていて、兄が使っていた参考書はあまり役に立たず、全て新しいものを買っていましたが、小さい時には一緒に同じ番組を見ていたし、一緒に遊んでいた記憶もあり、そんなに世代の断絶を感じたことはありません。
しかし、本書を読むと思い当たるフシがとても多く、著者は頑なにこれを主張しているわけではないのに、妙に納得してしまう感じではあります。

旧型・新型の分類よりも、私にとっては、日本近代史の視点で社会の流れを押さえられる、資料的価値のある1冊であります。




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  1. 2015/04/06(月) 23:36:20|
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Author:山女ひろし
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