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書評  『蒲団』 田山花袋

01.jpg100年以上も前の1907(明治40)年に発表されたこの作品は、言わずと知れた日本の近代文学です。
「ヤマメは、たぶんこういうの好きだと思うよ」と友人から薦められて読んだのですが、全くそのとおりでした。
これは、文学のフリをした、スケベ中年の妄想回想録です。

主人公は文学者(小説家)で、妻子ある36歳の中年です。
変わりばえしない退屈な日常生活に飽き飽きしていた時、主人公を崇拝している美人で聡明な19歳の女学生を弟子として身請けすることになります。
「かつての恋人であった女房は、今は疲れてやつれた中年女で3児の母。この娘は自分をリスペクトしている美人で賢いぴちぴちギャル。妻子も世間も道徳も師弟関係も何もかも捨ててもいい!!!」
彼女を一目見て恋をしたこの中年のオッサンの頭は彼女への妄想でいっぱいになります。
しかしこの彼女、清楚で貞淑な外見に似合わず、弟子入りの名目で親元を離れ東京に来ると、彼氏との密会を重ねるようになります。
自分は恋愛対象に見られておらず、しかも親元を離れるためのダシに使われたことに嫉妬と怒りを覚えたこのオッサンは師匠ヅラして
「真面目に文学を目指す気がないのであれば面倒は見切れない」
との理屈を振りかざし、彼女の父親や彼女、彼氏といろいろ話しをした挙句、彼氏と別れさせて彼女を実家に帰してしまいます。
彼女が去ったあとオッサンは、彼女が使っていた部屋で、彼女への思いを断ち切らざるを得なかった無念や失恋の悲しさなど、複雑な思いを胸に泣き崩れます。
彼女が使っていた蒲団に顔を埋め、残り香を嗅ぎ、性欲と悲哀と絶望とを胸に秘めながら…


時代は明治40年。文体や言葉遣いは確かに古さを感じさせますが、内容や主人公の思いは古さを感じさせません。現代でもよくある話ですね。
明治の36歳と19歳は精神年齢を現代に換算すると50歳と26歳くらいでしょうか。

「家に帰ると妻は文句と罵声ばかり。それに比べて笑顔が可愛いウチの課のあの娘は『課長スゴイですネ♡』と笑いかけてくれる。もしかしてオレに気があるのか?」

どんなに真面目そうな部長や課長や教授でも頭の中は常にこんなことを考えているのです。
・・・・・・何年経っても男はバカです。
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  1. 2011/07/02(土) 17:34:00|
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