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書評 『 男は邪魔! ―「性差」をめぐる探求― 』 髙橋秀実

230.jpg私には娘がいるのですが、以前、娘とその母親(奥さん)と奥さんの母親という、そっくりな3人が集まって話をしているのを見て、ふと思いました。
「人類というのは、放っておくと女系家族になるのが自然の姿で、今のこの男系社会というのは人工的に作り上げた不自然な制度なのでは?」

女性は自分の体内に胎児を宿すので、出産した子は自分の子という認識があるのでしょうが、出産していない私は、この子が自分の子供であるという実感が全くないのです。
もちろん、家族であるという認識はありますけれども。
特に母子3代集まって仲よく話をしているのを見ると私は全く蚊帳の外で、この子の父親の種は私ではなくても全く問題がないのではいかと実感してしまうのです。

人間社会の中で、自分の役割はどうの、地位はどうの、思想や倫理や存在理由はどうのという以前に、地球という大自然の中での生物としての人類に唯一課せられていることは、他の生物と同様に、子孫を繋いでこの地球に存続し続けるということだと私は確信しています。
もし、何らかの天変地異で地球上に10人しか残らなかった時、その10人の内訳が、①女性9人に男性1人、②男性9人に女性1人、と仮定したら、将来人類が再び繁栄する可能性があるのは、どう見ても①の方だと思うのです。
これが20対1でも30対1でも同様で、つまりは、生物としての人類という観点からみると、男は1人いればいいという結論に達してしまうのです。

この本は、そんな感じに私が以前から漠然と考えていたことを、色々な資料や女性へのインタビューや著者の奥さんとの日常の会話ややり取りの中から、著者独自の視点で裏打ちしてくれた絶妙な1冊です。
特に唖然としたのは牛の世界の話。
現在日本には200万頭のホルスタイン種がいるそうですが、そのほとんどがメスしかいないそうで、種の維持として必要なオスはわずか40頭。
牛は、現在は全て人工授精ですから、オスは精液だけの存在になっているのです。
家畜繁殖学の市川茂孝氏は、この状況を人間に当てはめ計算したところ、20歳の男子の精子を週2回10年間採取して人工授精すれば、100人で事足りるとのことです。
それ以外の男は不要な存在ってことですな。

こんな感じで、全編いかに男はバカでアホでくだらない存在なのかということが、これでもかってくらい出てくるので、男であるということ自体に自尊心をお持ちの方にはお薦めできない1冊ではありますが、著者はフェミニストでも女性に媚を売っているわけでも何でもなく、「男はバカでどうしようもないけど仕方ないよね、自分も男だし・・・」といった、男性へのエールを逆に感じてしまいます。

この著者は1961年生まれ。
世代が同じだと、考え方も似てしまうのでしょうか?


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  1. 2013/09/30(月) 11:29:10|
  2. 書評
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

「女は存在だけど、男は現象である。」と免疫学者の故多田富雄氏が書いていたけど、男性が生き物として劣性不利なのは、先天性の病気などからしても明らかでしょうね。
もし人類の存続をかけるようなガチンコ勝負を男と女がしたら、男のほとんどが一掃駆逐されてしまうだろうとは私も思います。
しかし、そんな風に人類の存続をかけないように、古来から社会はその英知をしぼってきたのだし、ガチンコ勝負もまずもってやりたくないという人間の分別の結果、男の生きる余地は生じ、理性に長けた男がそれにつけ込み、普遍化し、男寄りに懸命に社会制度化して、近代までやってきたのでしょう。
しかし、なんだね。そういう理解を私たち男どおしが確認しあうのではなく、多くの女性がしてくれると、女はもっと男に優しくなって、住みよい我が家じゃなかった社会になるんだけどね。
  1. URL |
  2. 2013/09/30(月) 17:05:23 |
  3. 藤伸一 #-
  4. [ 編集 ]

結局、女性は常に『男は邪魔!』と思っているのでしょうね。
男が頭の中で考えている『女性』というものは、実は現実には存在していなくて、女性はそんな男の幻想の女性像に合わせて、つねに計算と演技をしているのですよ。
それは勿論、繁殖の必要性からですね。
繁殖の必要性がなくなれば、当然演技は必要なくなりますな。
まぁ、そんな演技に騙される男もどうかと思いますけど・・・
わかっててもコロッと騙されちゃうんでうよね、私も。
男はバカだから・・・
ということで、繁殖の必要がなくなったら、男は家庭に縛られずに自由に生きるべきですな。
どうせバカなんだから。
  1. URL |
  2. 2013/09/30(月) 18:39:59 |
  3. ヤマメ #TjgxSfIA
  4. [ 編集 ]

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