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書評 『聖少女』 倉橋由美子

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私が個人的に 「少女マンガ」 と呼んでいるジャンルがあります。
子どもでもなく、女性でもない 『少女』 たちが繰り広げる、現象への主観的解釈。
内的世界と外的世界との融合による不思議体験は、環境への適応のために自分なりの解釈を施すことによる自己防衛と、大人として退屈な日常を送る事を受け入れるための覚悟なのかもしれません。
そんな、大人への通過儀礼としての内的世界を不思議な物語として描くのが「少女マンガ」です。
ストーリーの面白さは理解できても、男の私には決して実感としては理解出来ない少女マンガ。
この作品は、まさに文字で書かれた少女マンガです。

この小説が書かれたのは1965年。
出てくるコンテンツや作品の根底に流れるパラダイムは60年代の面影を引きずってはいますが、現代でも通用するテーマ性は決して古さを感じさせません。

交通事故により記憶を失った少女。
彼女は自分が記憶を失う前に書いていたノートを発見し戸惑います。
そこには彼女の父を男として愛する彼女の心情や、父親との近親相姦の様子が書かれていたのです。
彼女の婚約者である主人公の青年Kは、彼女からこのノートの解読を依頼され、真実を追い求める彼によって物語が進んでいきます。

このノートが事実を記した日記なのか、妄想を記した小説なのかは問題ではありません。
ここで重要なのは、これを書いた彼女の内的世界です。
はたして、事故は偶発だったのか故意だったのか、記憶を失ったままなのか記憶が戻っているのか、本当に記憶喪失なのか記憶喪失のフリなのか。

父親を異性として愛する少女という近親相姦をテーマに、少女であることに別れを告げる過程を描いたこの作品は、ストーリーとしては大変興味深く面白い作品です。

しかし、娘を持つ父親である私には全く実感として理解することが出来ない作品です。
自分の娘との近親相姦なんて、気持ち悪くてたまりません。

それゆえにこの作品は、男の私には決して理解出来ない、文字による少女マンガなのです。
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  1. 2011/07/15(金) 22:59:00|
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