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書評 『ヘブンズ・ラバー』 長崎さゆり

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この作品は、1996年に『ヤングユー』増刊号に掲載されたレディースコミックです。

美大生の青年が川原で出会った可愛い少女は、40年前にこの川原で自殺した女性の地縛霊でした。
彼女に恐怖を感じつつも、なんとなく放っておけない彼は、彼女が成仏できるように色々と世話を焼き、いつのまにか惹かれていきます。

当時の彼女の関係者を訪ね、彼女の死の真相が明らかになった時、あまりにも不幸なその境遇を目の当たりにした彼は、このまま幽霊の彼女と一緒に生きていく決心をします。
彼のその言葉に、死んでから初めて他人と一緒に生きていきたいと心から思った彼女は、その瞬間、突然成仏してしまいます。

突然の別れに呆然とする彼・・・
愛する者を失った悲しみに明け暮れます。

17年後、画家になった彼は、母親との会話から自分があの幽霊の元恋人の生まれ変わりであることに気づきます。
そして、彼の個展の会場に現れた17歳の少女は、あの時成仏した彼女の生まれ変わりでした・・・
転生を司る神が手こずるほどのアクシデントを乗り越えて、前世からの因縁を成就する二人・・・
めでたしめでたし。HAPPY ENDです。

この作品が掲載された当時、私はすでに30歳を超えていましたが、ジャンルを問わずマンガが好きな私は中学生の時から少女漫画を読み続け、歳を重ねるとともに少女漫画からレディースコミックに移行していました。
そんな時、この長崎さゆりのマンガと出会ったのです。

この作者が描く女の人の顔は、めちゃめちゃ好みのタイプです。
性格付けやキャラクターもおもしろいです。
こうなって欲しいと思うところにドンピシャにストーリーが進んでいきます。
そして何よりも、あらゆる物事や現象に対する解釈が全く私と同じです。

自分が漫画を描くとしたらこういう物を描きたい、ということをここまでズレがなく再現してくれる漫画家に初めて出会いました。

長崎さゆりは漫画家生活が15年以上になるのですが、作品数は非常に少なく、単行本も6~7冊しか出版されていません。
しかし、世間的にはほとんど注目されていなくても、私の中ではNo.1の少女漫画なのです。
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  1. 2011/07/09(土) 16:28:00|
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